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学園ヘヴン2(VITA)

学園ヘヴン2

シナリオ   …■■■■□
システム  …■■■■■
グラフィック …■■■■□
キャラクター…■■■■□
一番好きなキャラ…朝比奈勇気
良い…明るい雰囲気、キャラが立っている
悪い…ミニゲームに作業感アリ


区切り


《総評》


  • 全年齢BLゲームの金字塔

  •  一芸に秀でた天才のみが通えるベルリバティスクール、通称BL学園に通うことになった朝比奈勇気は、入学初日に謎の男から生徒会長の証である腕章を託されます。BL学園の生徒会は抵抗勢力であるデュラックにさまざまな権力を奪われ、弱体化されているのですが、その生徒会長の座を賭け、新たな戦いの幕が切って落とされようとしている…そんな感じの話です。
     何が何だか分からないと思いますが、分からなくても問題ありません。とりあえず、デュラックと生徒会という敵対している二つの勢力があることだけ分かっていれば問題ありません。

     ストーリーは前半と後半に分かれていて、前半はデュラックとの対決、後半は個別ルートとなっています。前半のパートナーになったキャラの個別ルートが後半で開くという形なので、前半で狙ったキャラの好感度を上げることが重要です。EDは各キャラ複数あり、多いキャラもいれば少ないキャラもいます。好感度調整で行けるEDが変わるのですが、明確なbadというものは存在しません。大事なことなので太字ですが、学園ヘヴン2にbadは存在しません。
     あまり幸福じゃなさそうだな、と思えるEDはあるのですが、誰も死ぬことはなく、大病を患うこともなく、事故に遭うこともなく、不幸に向かって進むしかないような展開はありません。

     そして攻略中のキャラ以外ともつきあいがあったり、BL関係にはならない友達キャラもいたりなど、BL前提の学園物ではなく、学園物の話にBLもあるという感じになっています。BLに抵抗はないけどよく知らないという人にはとっつきやすい作品だと思います。逆にBLゲームをたくさんやってきて、もっとまろやかなゲームをしたいと思った人にもいいと思います。
     何で18禁じゃないのかと思っていたのですが、プレイしてみると全年齢向きの作風だなと感じました。少女漫画のBL版という感じで、明るく爽やかな雰囲気の作品です。このクオリティで作られてしまうと、もう他に全年齢BLを出そうと思う人はいないんじゃないかなというくらい、よくできた作品だと思いました。

  • 総勢8人+αの攻略対象

  •  攻略対象は多いです。更に攻略制限があるキャラもいて、AさんをクリアしないとBさんルートが開かない、みたいな感じらしいですが、私は全く何も考えずにプレイしても詰まることなく最初の予定通りの攻略順で行けたので、難しく考えることはないと思います。デュラックのメンバーには真相ルートを兼ねているキャラもいるので、最初は生徒会メンバーからやるといいかもしれません。
     それと、一応全年齢とは言っても明らかに事後とか最中みたいな性描写があるキャラもいるので(直接的なCGはありませんが)、エロは一切ダメという人は要注意です。DRAMAtical Murder re:codeくらいはあると思います。そういう描写のない、清い関係で終わるルートもあります。
     あと、主人公は総受ではなくリバです。どっちとも取れるルートもありますが、はっきり受か攻か分かるルートもありますので、リバが苦手な人は要注意です。攻略キャラごとに受か攻か決まっているので、リバになるルートがあるわけではありません。

     全体的にほのぼのしているので、どのキャラにも好感が持て、どのルートも漏れなく楽しい、そんなゲームです。主人公の朝比奈くんがほのぼのしているので、彼の存在が作風を決めたのだと思います。やっぱり主人公の存在は大事ですね。声ものんびりしていたので、癒やされました。
     それと、隠しルートである+αの部分は短いのですが、一応このルートも入れてくれたのかとメーカーのサービス精神に感服しました。とにかく隙がなく、プレイヤーに対して思いつく限りのサービスはするという感じの作品でした。特に目当てのキャラがいなくても、作品の出来がいいので楽しめると思います。実際私がそうだったので、胸を張ってオススメできます。

  • 不満がないわけじゃない

  •  追加要素があるわけでもないのに、PC版からものすごく遅れてVITA版が出たこと、これは本当に不満でした。移植ではなく最初から同時発売が告知されたにも関わらず、まさか9か月以上遅れるとは思いませんでした。
     内容が同じならVITAで買おうと待っていたのですが、正直待たされすぎて存在を忘れかけていました。同時発売ならもっとプレイヤー同士の情報交換等で盛り上がれたとも思いますし、この点だけは本当に残念です。

  • オススメ攻略順

  •  鷺森or笠原→高東→八神→水無瀬→千葉→ジョーカー→園田、この流れがオススメです。好きなキャラから始めてもいいとは思うのですが、ジョーカー、園田は攻略制限があったと思うので、真相にも関わりますし、後半に持ってきた方が良いと思います。
     笠原も大筋に関わる謎を持っているのですが、個人的には早めの攻略をオススメします。一周目は明るい話がいい人は鷺森、シリアスでも問題ないなら笠原がいいと思います。
     全部面白かったのですが、特に好きなルートは鷺森と水無瀬です。


    区切り


    《キャラ雑感》


    朝比奈勇気
     三度の飯より飯が好き!なラッキーボーイ。公式のキャラ説明の「いつもおなかが空いている」にフフッとなるのですが、動物っぽい可愛さがあって本当にかわゆかったです。sprayは早くFDを出すんだ…!
     PC版がぽちんと出て、しばらく何の音沙汰もなくだいぶ時間が経ってからスゥ…っとVITA版が出て、何か静かなメーカーだな…というイメージなので、もっと太鼓を打ち鳴らすように激しく宣伝して欲しい。耳元でもいい。朝比奈くんを育てるアプリでもいいです。ドラマCDでもいいから何か出してくれ…!まだ鉄は熱いんだから早く打てよー!と大の字になりますよ。


    鷺森空也
     公式を見た時、いわゆるネタ枠かと思っていたけど、まさか一番好きな攻略対象になるとは思いませんでした。CV寺島さんの、こういうハキハキ喋る明朗なキャラって好きなんですよね。ギャルゲーの友達キャラなんかもやってらっしゃいますが、明るく元気でいいやつって感じが良いです。
     鷺森くんの良さって、彼なりに挫折があって、それを乗り越えたところにあると思うんですよね。だから他人に優しいのかもしれない。完璧超人ですわ。人に愛されるためにまず自分から愛す、っていうのを実践しているような人で、ぐう聖にも程がある。好きです。


    高東政嗣
     クールでドSでテクニシャンで暗黒微笑みたいな人なんだろうと思っていましたが、そんなことはなかったです。簡単に言うと、とても面倒くさい人でした。でもこの面倒くささはリアルというか、ありそうだなーと思えるので、苦手だけど嫌いにはなれない、そんな感じでした。
     私は二周目で高東さんを攻略したのですが、この辺から最初のイメージと実際の姿が違うキャラが多いなと気づき始めました。


    城河清匡
     面倒くさい人、第二弾。高東さんとは別の方向で、この人もだいぶ面倒くさいです。朝比奈くんがおろおろしているのを、可哀相!と思いながら見ていました。私も朝比奈くんと同様に単純なので、ジョーカーの気持ちはよく分かりません。でもまあ、最後ハッピーエンドで良かったよね!
     CVの岸尾さんの演技もさすがという感じで、他の人のルートでも楽しませていただきました。岸尾さん特有の独特な抑揚が素晴らしいと思います。


    園田瑛士
     面倒くさい人、第三弾。この学校、面倒くさい人ばかりだな…!一番面倒くさいのは園田さんだと思います。最後まで面倒くさかったな。プレイヤーが翻弄されるルートでした。
     まあでも、面倒くさいから朝比奈くんのようなシンプルなタイプに惹かれるんだろうなー。朝比奈くんは嘘がつけないだろうし、思ったことがすぐ顔に出る安心感がありますよね。あと食いしん坊の朝比奈くんとは相性がいいと思いました。


    千葉隼人
     デュラック唯一のシンプルマン。彼のルートはカオスでした。よく分からないことでドヤるし、BLというより何か別の作品のようでしたが嫌いじゃありません。カオスはいいものだ。
     結末も何だかよく分からなかったけど、千葉さんの中には特別な宇宙が存在するのだな、ということで納得しました。千葉さんはSF。


    水無瀬新
     こんなストーリーを誰が想像しただろうか、というくらいとんでもなく意外な展開を見せるルートでした。人それぞれBLの定義はあると思いますが、私の中ではこのルートがザ・BLという感じでした。これが私の中のBLの王道です。
     ネタバレは避けたいので細かくは書きませんが、恐らく賛否両論あるルートだと思います。気が滅入るような流れもあるので、途中で嫌になる人もいると思いますが、何とか頑張ってgood EDを見て欲しい…!そんな気持ちでいっぱいです。あとやっぱり、のじけんはいい仕事をしなさると思いました。


    笠原智友
     コミカライズにもなっていましたが、メインって感じのキャラでした。いい意味で癖がないし、多分一番人気なんじゃないかなー。外見は一番かっこよく見えました。
     でもストーリーが悲しいんだよなあ…。最後朝比奈くんとくっついて良かったね!というより、ストーリーの大筋である悲しい話に引っ張られてしまい、やや落ち込んだ気分で終えたルートでした。せつない話なんですよ。出てくる人、みんないい人だったな。


    八神礼音
     公式が冒険した感じのキャラでした。だので、珍しいなーと思いながらプレイしてました。とっつきにくいけど有能でいいやつです。ストーリーは他のキャラと同様、あまり良くない事件が起きたりもするのですが、落ち込んだり拗ねたりすることがない人なんですよね。そういうところが見ていて気持ちよかったです。
     あとサブキャラの外見が怖いので、何か理由があるに違いないと思っていたのですが、特になかったのがちょっと面白かったです。何であんな特異な外見なのだろうか。
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