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アルカナ・ファミリア 幽霊船の魔術師(PSP)

シナリオ   …■■□□□
システム  …■■■□□
グラフィック …■■■■□
キャラクター…■■■■■
一番好きなキャラ…ジョーリィ

良い…絵が綺麗、演出、おまけ要素
悪い…新規スチルが少ない


区切り


《総評》


  • ファンディスクとしてのボリュームは充分

  •  幽霊船の調査に行って事件に巻き込まれ、二泊三日程度の冒険を各キャラと二人でする、という内容です。前作と違い数人でわいわいするようなシーンはほとんどなく、ほぼ二人きりで話が進みますが、前作の続きになっていますので、恋人関係になってからの二人、という設定です。
     今回のシナリオはリベルタとジョーリィに関係する内容なので、それ以外のキャラだとあまり細かい内容には触れられません。パーチェとデビトは独自ルートに進んだ感じでした。

     前作とはシステムがだいぶ変わりました。
     まず、ED直前のセーブデータに戻って別のEDを見る、というやり方はできなくなっています。EDを見る→セーブする→キャラ選択画面から各話(5話に分かれています)の冒頭からプレイ→別のEDを見る、という感じです。別EDを見るために1話からやる必要はなく、4話や5話からでも問題ありません。Vitaminを知っている人には分かりやすいと思いますが、全く同じシステムです。
     いくつもセーブデータを作ると混乱しますので、セーブは一つだけ作ってオートセーブにするのが一番簡単だと思います。一度見たイベント等はおまけで見られます。

     私は前作のシステムが好きだったのですが、今回は最初から恋人モードなので、このシステムの方が合っていると思いました。日数的に二日〜三日のストーリーですが、前作の後半のおいしいところだけつまんだ感じなので、そんなに短くはないです。
     ストーリーに関してですが、前作と比べるとまとまりがあったと思います。それと前作から感じていたのですが、このゲームって何か大きな事件が起こってそれを解決して終わり、という話ではなく、彼らの日常を描くという感じなので、今回も彼らが関わった一つの事件について、という感じですね。
     こういう事件は彼らの日常によくあるんじゃないかな。だから、どのキャラもそんなに慌てたりはしてなかったですね。わりと淡々とこなしています。

     その他システムの変更点は、まず朝晩の挨拶がなくなり、全体的にさくさくプレイできるようになっていました。ココアルは前作ほどコミカルなものはなかったですが、相手の心を読んで次の一手に対応する、みたいなシーンもあり、より深くストーリーに関わるようになったと感じました。でも前作の方が、ココアルの内容は面白かったかな。
     脇キャラ(部下達やメイドなど)の不在は気になりましたが、今回は新キャラであるヨシュアとアッシュがいますし、この上脇キャラも出てきたらストーリーが薄まりそうなので、仕方ないかなと思いました。今後アッシュはレギュラーメンバーに加わりそうです。

     キャラ絵の使い回しも多かったですが(というかほとんど使い回しでしたが)、これも前作で数が多いと思いましたし、同じシーンをわざわざ描き直す必要も特に感じないので、私は特に不満は感じませんでした。
     スチル数に関しては、アップと全体図で二枚扱いになってるのはちょっとなーと思いました。それは差分ということで一枚扱いでいいです。実質新規スチルってそんなになかったんじゃないかなあ…。結構少ないな、と思ったので、次はもうちょっと増やして欲しいです。
     おまけシナリオに関してはいろいろあったので満足しました。ダーツが新しく追加されたのですが、これのかけ声がみんな違うのが可愛かったです。

  • 新キャラ加入や新しい展開

  •  主人公やリベルタやノヴァが、新しいあだ名をつけられました。
     前作が人物紹介や設定紹介だとしたら、今回が各キャラルートに入る第一章、って感じかな。単なるFDかと思っていましたが、ストーリーや関係が進展していたので、続きの作品という感じでした。
     そして新キャラですが、アッシュはわりと想像通りのポジションでしたが、ヨシュアは意外なポジションでした。ネタバレになりますが、ヨシュアは攻略対象ではありません。
     でも前作で気になっていた人物の正体がヨシュアだったので、少しずつキャラの背景が分かってくるのは楽しいです。

     アルカナ・ファミリアはシナリオが薄いので、ストーリーに重点を置かず、みんなでワイワイやる感じを楽しむのがいいのかなと思っていましたが、今回のFDでは丁寧にお話作りをしている印象でした。スタッフがキャラを大事にしている感じというのかなー。
     だので、どんどんキャラを変えて次回作、という感じではなく、しばらくこのキャラで作品を作ってくれるんじゃないかな。

     次回作も発表されましたねー。キャラ好きとしては何も動きがないよりはあった方が嬉しいのでいいですけど、乱発しすぎて内容が薄くなるのは避けて欲しいです。今回のFDは出来が良かったので、次回作にも期待しているんですけどね。
     出自について細かく触れられていないのはデビトだけなので、2が出るとしたらそこで彼の過去が語られるのかな。今のところ、どの親子関係もわりと平和的に解決されてきたので、デビトは逆のパターンで来るかも。一人だけ肌の色が違うので、親は南方の人なのかな。子供時代の彼はそんなにひねてなかったので、もともとの家庭環境は悪くなかったと思いますが。

     そういえばこの幽霊船から、お嬢の声が能登さんになっていました。すぐに分かったので前作とは明らかに違うのですが、似た感じなので受け入れやすかったです。
     アニメと違い、ゲームではやっぱり「ハッ」とか「ウウン」とか「ウン」とかしか喋らないお嬢なので、この点も守ってくれて良かったなー。何となくお嬢は無口で、首を横に振ったり縦に振ったりして意思表示をするようなイメージだったので、アニメでは仕方ないですけど、ゲームではこの感じを維持して欲しかったので、この点も満足しました。


    区切り


    《キャラ雑感》


    リベルタ
     良かったなーと思いました。
     この作品はファミリアってタイトルについてるくらいだし、家族に焦点を当てている内容ですね。子リベルタもかわゆかったです。
     アッシュルートでは、ノヴァとの考え方の違いが出てて面白かったな。リベルタははっきりお嬢肯定派だけど、ノヴァは違うんですよね。飴と鞭の飴担当がリベルタなんだな。


    ノヴァ
     前作から思ってましたが、全キャラ中一番男らしい。主人公より年下で背も低いのに、なにこの安心感…。ノヴァはショタキャラではなく、王子キャラだなと思いました。
     上のリベルタのところにも書きましたけど、ノヴァはお嬢が心を読むことに対しては否定的で、しかしそれをアッシュに責められたのは可哀想に、というスタンスなんですね。なにこれ…なにこれ大人…。
     お嬢好きだし、子供の頃からだから罪悪感を感じずに読んでしまうのは仕方ないかなと思いつつ、そういうの失礼だよ、と言ってくれるノヴァみたいなキャラの存在は貴重だと思いました。といいつつ、私が動かすお嬢はガツガツ心を読むんですけどね!


    デビト
     やっぱり今回も相変わらず病んでるなーという印象。少年時代の彼について語られるのですが、あれは誰の指令なのかな。パーパは無関係らしいので、やっぱり因縁の錬金ジジイなんでしょうか。
     これが一般ゲームだったら裏切って早く死ぬタイプのキャラですけど、乙ゲーなのでそういうことはないと思いつつ不安を感じます。


    パーチェ
     リベルタと同様、良かったなーと思いました。
     でもこんなにお腹を減らす人なのに、何も食べ物を持ち歩いてないのは不思議。カ○リーメイトみたいなものでも持ち歩けばいいのにな。そしてやっぱり、パーチェはあんまり恋愛っぽくならない。


    ルカ
     もうちょっとお嬢は優しくしてもいいんじゃないだろうか…とハラハラしながら見てましたが、ルカは何かちょっと嬉しそうなんですよね。どんどんM化が進行しているようです。ダメだ、早く何とかしないと…。
     師匠と同様、運動神経が鈍そうな感じが可愛い。
     そういえば、回想でお嬢から目を離したルカをマンマがちょっと文句言うシーンは違和感があったなあ。ルカにはベビーシッターとして給料が発生してるのかもだけど、マンマはそんなことを文句言う前に子供を探してやりなさいよと思いました。


    ダンテ
     公式で煮卵。
     普通、これだけ年齢が離れていたらこういう対応になりますよね。それを主人公にプンプンされたりしてますけど、子供の頃から知ってる主人公にそんなズズイといけないのは普通ですよ。
     某サングラスが何の躊躇いもない方がおかしいんですよ。


    ジョーリィ
     常に全力でエロい。そろそろこの人の存在だけで対象年齢が上がってもいいレベル。 選択肢でルカ寄りの回答をすると、好感度が下がるのには笑った。


    アッシュ
     口の悪い賢げな少年。性格は口ほどは悪くないというか、基本親切な人だと思いますが、ぶっきらぼうなのでとっつきにくい。でもうるさい性格じゃないので、わりと好感をもてます。
     多分貧乏くじを引くタイプだな。ノヴァとかと同様、年長組のいじられキャラとして定着する感じがします。
     動物に変身すると戻った時に裸になってたんだけど、毎回服を破るか、脱いでから変身するのでしょうか。あと動物になっている時は精神も動物になるんだな…。精神は人間のままと思ってなめてました。
     余談ですが、アッシュのタロッコ能力は他者への変身なので、中の人が同じ、見切れの人を思い出しました。


    ヨシュア
     EDでリベルタに名乗る場合と名乗らない場合があったのですが、名乗らない場合は余韻が残って良かったなあ。何で名乗らないんだろうと思ったけど、すぐにいなくなってしまうから、動揺をケアすることもできないし、っていう配慮なのかな。
     本編では骸骨のイメージが強いけど、おまけCDでの普段のヨシュアはとても良かったです。日常シーン、もっと欲しかったなあ。
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