箱プレイ

　ジョーカー攻略後に園田ルートが開くのですが、最後にジョーカー、園田の順で攻略しようと決めた自分、GJでした。この2ルートのネタバレは激しい。

　だいたいジョーカー編で事情は分かっていたので、三戦目まではかなり急ぎ、そこからゆっくりやっていたのですが、まさかの友情EDでフィニッシュです。最初に友情EDって初めてだよ…！園田が冷たい感じになった選択肢のところで分岐しちゃったみたいですが、冷たい方が恋愛ルートでした。
　園田は序盤が本当に冷たいのですが、アラタ編後なので特に痛くもかゆくもなく、普通のテンションでさくさくやれました。アラタは本人も冷たいし、ろくでもないやつは出てくるしでなかなか気分が浮上しなかったけど、園田編ではそんな深刻な話じゃなかったので良かったです。

　園田がお金に執着するのは、父が失ったフランス料理店やそのブランドを取り戻すためということですが、つまり過去の両親との暮らしそのものを取り戻したかったんだろうな。母親は既に金持ちと再婚していて、父親は父親で行方知れずになってしまっていて、園田さんは捨てられた子供みたいになっているのです。
　離婚自体は仕方ないかなと思うし、新しくいい人と出会ったら再婚するのも仕方ないと思うんだけど、父親はちゃんと連絡してあげて欲しかったです。行方不明とか意味が分からない。榊先生の方が面倒見てるじゃないか。

　友情EDもなかなか良かったですが、恋愛EDだと父親が園田さんに会いに来てくれます。この時のやりとりではすごくまともな感じのお父さんって感じでしたが、何で連絡をしなかったのだろうか…。園田さんが父親を罵ったという話ですけど、お互い冷静になるまで距離を置こうと思ったのかなあ。それでも手紙くらいよこせよと思ってしまうんだけど。
　そんな二人のやりとりを複雑な気持ちで見ていましたが、リアルと言えばリアルかな。血が繋がった親子でも完全に分かり合うことは不可能だし、嫌だと思うことも、どうつきあっていいのか分からなくなることも絶対にあるので、そういう時は距離を置くしかないのかもしれない。父親も不器用な人なんだと思うけど、ファザコンの園田さんを長くほっといたのはやっぱり罪深い。榊先生への懐きっぷりからも、ファザコンだなーと思いました。

　このルートでは榊先生とジョーカーが暗躍しているのですが、本当に悪人がいないゲームだよなあ。一般的な心配の仕方とは違うけど、二人とも園田のことを気に掛けているんですよね。性格がSなので荒療治って感じだけど。
　園田は無償で自分を気に掛けてくれる人はいない、と思っているふしがあるけど、これは親とのことが原因でしょうね。かつて可愛がってくれた人でも簡単に自分を捨てるのだから、自分はその程度のものだろうと感じてしまったのかもしれない。
　父親と再会したことで、理屈ではそんなことなかったって分かったと思うけど、まだ感覚として残っているだろうから、これを修復するのには時間がかかるだろうな。ジョーカーも榊先生もいい人だから、もう少し好意を素直に信じられるようになるといいなと思います。

　ジョーカー編でジョーカーが園田を殴ったのは、朝比奈くんを危ない目に遭わせたからだと思っていましたが、それだけでなく、園田自身が悪に手を染めたことも怒っていたのかな。ジョーカーってものすごく分かりにくいツンデレみたいなところがあるので、実は園田のことを可愛がっている気がします。そのせいで園田が最後まで受なのか攻なのか分からなかったのですが、朝比奈くんには攻のようでした。
　朝比奈くんの実家はパン屋なので、一緒にパン作りをする展開も見たかったなー。私も食べることが大好きなので、その点でもこのルートはとても楽しかったです。

　というわけで一応メインの攻略対象の全ED、CG、シーンを回収したわけですが、最後に榊先生のシナリオが開きました。これは通常ルートではなく、タイトル画面のおまけみたいなところから見られるようなので、次はこれを見てみようと思います。
　伊藤先生のおまけも全部回収済みなので、これからはおまけをのんびり見てみますよ。おまけが充実しているようなので、楽しみです。