箱プレイ

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一周目、フラン編

 9章までは共通ルートで、10章から個別ルートらしい。
 とは言っても随所でフランと行動を共にしていたので、あまり共通ルートという感じはしませんでした。好感度が上がるとか下がるの表示がないから不安ではあったけど、何となくフランとは特別な関係を育んでいる感があって、丁寧な作りだなと思いました。

 共通ルートは導入、ルパンを除く各キャラメイン回が一章ずつ、その間にフィーニスや黄昏とのあれこれがあるという感じで、ドラクロワ二世やシシィは登場しただけでほとんど出番はありませんでした。サブキャラも各ルートで担当がある感じですね。
 フランルートで活躍するサブキャラは、多分ヴィクトリア女王じゃないかな。ヴィクトリア女王は見た目はオネエっぽいんだけど、喋ると普通に女性です。何で見た目がこんなごついんだろう。主人公は可愛いから、女性がみんなごついデザインってわけじゃないんですけど。
 そんな可愛い主人公は、詳細なネタバレは避けますが、試験管ベイビー的な存在でした。それが共通ルートの最後の方で分かります。

 フランケンシュタインという名前、主人公が怪物と呼ばれていたこと、そして主人公は普通に両親から生まれたわけではない、ということまで分かったら二人の関係に気づきますよな。
 フランは共通ルートの段階から何となく意味ありげな、困ったような感じでカルディアを見ていたのですが、彼は最初からカルディアの正体が分かっていたようです。そしてカルディアがこの世に生み出されたことに、フランも関与しているようです。彼が数日家を空けた時に手がかりを探そうとカルディアがフランの日誌を読むのですが、そこに「カルディアは僕が作った」みたいなことが書いてありました。

(カ ゚д゚)「フランはお父様だった…?」

 違う、そうじゃない。シリアスなシーンなのにここは吹いてしまいました。カルディアかわいいよカルディア。まあ実際フランが作ったのかもしれないけど、カルディアが父と認識している人はカルディアを怪物と呼び、黄昏を作り、大規模なテロをやろうとしている人物ですよね。
 そんな黄昏はフィーニスが率いていたのですが、フィーニスはサンの手によって殺されてしまいました。サンは何となく面白そうだからルパン達に荷担しているのかと思っていましたが、もっと積極的に関わる理由があるみたいです。黄昏やお父様には敵対している存在らしく、イデアの使徒とか言われてました。イデアというとペルソナ2のイデアル先生を思い出しますが、哲学用語で観念のみの存在、みたいな意味だそうです。思念体みたいな感じなのかなー。

 まあ死んだように見せかけて実は生きていました、なんていうのが普通にありそうなので安心はできないのですが、サンにとって同じような存在であるカルディアは別という認識らしく、普通に優しく接してくれます。フラン不在で落ち込むカルディアにお茶を入れてくれたりして、気遣ってもくれるので、淡々と任務をこなす非情な人間というわけでもなさそうです。
 ルパン達は変にべたっとした仲良し関係ではなく、お互い目的があって一緒にいるんだけど認め合っているという雰囲気が良いです。適度な距離感。

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 フラン不在のある日、カルディアの部屋の窓に石をぶつけ、彼女を誘い出す人物が現れました。その呼び出しに応え、カルディアは書き置きを残して出かけていきます。これは黄昏の罠で、呼び出された場所に向かうとジミーが待っていました。
 しかし黄昏達に捕まりそうになったカルディアの元に颯爽とフランが駆けつけ、二人で橋の下の川に身を投げて逃げるのですが、川にカルディアの毒が広がったりはしないのだろうか。飛び降りる時にフランがカルディアを抱えているCGもあるのですが、顔がくっつきそうなのでこれも危ないなーと思いました。

 その後、なぜか再びフランの指名手配が復活したので、前回と同様フランが女王に直談判しにいくことになったのですが、ここでフィーニスの跡を継いでテロを指揮することになったのは女王という事実が発覚します。イギリスを守るために必要なことらしいけど、国民を犠牲にして守る国家って本末転倒な気がするんだけどなあ。まあ、多くの犠牲を出さないために少しの犠牲を出す方法を選ぶというのは仕方ないんだろうけど。
 更にここで、前にフィーニスと会った時にカルディアの宝石が覚醒し、残り30時間でその毒が増幅され、カルディアが辺りのものを広範囲で死滅させる存在になることが分かりました。残り30時間って短いよ!ちょっと長く寝たら10時間くらいスッとなくなるのに!
 私なら毒をうまく抑えられるとかいう女王のそばにふらふら行きそうになるカルディアですが、フランが止めます。ここで選択肢が出るのですが、これがgoodとbadへの分岐になるんじゃないかなあ。

 というわけで、あっという間にタイムリミットまで9時間を切りました。宮殿からの脱出後に倒れたカルディアは、20時間意識がなかったのです。何という急展開。
 次の章に行くごとにリミット時間が減っていき、最終章である13章ではほんのちょっぴりになってしまいました。しかしあとちょっとしか時間がない、早く何とかしないと、という状況だというのに物語が盛り上がってしまい、キャラ同士の長い会話が発生したり、騎士道精神について教わったり、女王の乱心があったりなど、そんなことより早く毒散布装置とカルディアの命を何とかしてよ!と思う場面が続くのですが、最終的に何とかなり、みんな無事だったようでセフセフです。
 終盤、ちょっと詰め込みすぎだなあ。ごちゃごちゃといろんな問題が発生するわりにあっさり片付くので、肩すかしをくらった感じがしました。終盤になるまでは丁寧で良かったんだけどな。まあ許容範囲か。

 そんな感じでちょっと気になるところはあるものの、攻略対象には嫌味がないし、主人公が木訥なところも好感が持てるし、音楽はいいし、絵もいいし、シナリオも頑張っていると思うので、まだ1ルートを終えた段階ですが、良作だなーと思いました。エロ入れときゃいいだろみたいな乙女ゲーは見習うべき。最後ほっこりしたハッピーエンドになるのも良かったです。
 それとこれは本当に素晴らしい仕様だと思うのですが、今作はbadを見なくても回想とトロフィーをコンプできるようです。それと、物語が長くてEDが一種というのも個人的には好感が持てました。EDがいくつもあるのはサービスだと思うので、そういうのをダメと言うつもりはないですけど、やっぱりEDは一種の方が物語として読みやすい気がするのです。

 二周目以降は、途中の章からもプレイできるようになります。これはゆのはなと同じシステムですね。これもとても親切な仕様だと思います。
 どんなに話が良くてもシステムが悪いとがっつりプレイしたくはならないから、やっぱりシステムは大事。そしてどんなに話が良くても絵が綺麗じゃないとCG集めが楽しくないし、どんなに話が良くても主人公が可愛くなければ全て台無しだと思うので、シナリオがある程度面白いことが大前提ですが、とにかく主人公、システム、絵が大事だなと思いました。
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