知らないらしい。
これが最高&最高だったので、ドラマCDとCDつき単行本も買いました。:)
いくつかのヒット作を読み、ドラマCDまで手を出した結果オメガバは合わないなーと思ったので最近はオメガバってだけでスッと手を引っ込めていたのですが、この作品は受がβなので運命でも番でもない普通のBLでした。しかもαと番になれるΩっていいなあ…と思っているβなので、オメガバじゃない世界より可哀想度が高いのです。こういうのがいいんだよ。オメガバ最高じゃん。βの可能性は無限大だ。
お坊ちゃんの凌介(α)×執事の瀬乃くん(β)という組み合わせで、これは暴君に手を焼く可哀想な従者だなって思いながら読み始めたんですけど、実際は凌介の方が可哀想でした。瀬乃くんは完全に諦めているので、冒頭から凌介に見合いを薦めたりします。えぐい展開です。
最初は面白がって瀬乃くんにちょっかいを出している風な凌介なんですけど、だんだん様子が変わっていきます。お互い好き合っていることは分かっているのでその点ではノーストレスなのですが、展開にはハラハラしっぱなしで終盤まで緊張感が続きます。
でもラストはとんでもない大団円のハッピーエンドなので喜びしかない、そんな良い恋愛ものでした。三巻で終わるのつらい…。もう少し続いて欲しい…。屋敷しつじ妖精ももっと見たい!カバー裏にある二頭身の瀬乃くんの漫画なんですけど、可愛すぎるので毎秒読みたい。
そしてドラマCDなわけですが、控えめに言っても最高としか言いようがない。原作が好き、キャストが私のイメージに合っている、好きなキャスト、この三点が揃っている作品って本当に少ないんですよね。しかし憐れなβには揃っているのです。早く続きも出して欲しい。毎月出してくれ。
凌介役の阿座上洋平さんは最近引っ張りだこのセクシーな低音で、瀬乃くん役の高梨謙吾さんはBLでは久しぶりなので、もう買う以外の選択肢がありませんでした。高梨さんの声は気位が高いキャラが本当にハマるんですよね。瀬乃くんは献身的だけど我が強いので、全然凌介の思い通りにならない感じが良かったです。阿座上さん演じる凌介は普段は気怠げで静かなんですけど、たまに感情的になるのがとても良かったです。お二人とも私のイメージにぴったりでした。
原作も続きそうな雰囲気があって期待してしまう。ドラマCDは売り上げ次第だと思うのですが、三巻までCD化して欲しいなあ。原作が好きな人は買って損はないと思います。あとオメガバが苦手な人にもおすすめしたい。ただエロ方面の設定がかなり尖っているので、サンプルを読んだ方がいいかもしれない…。
凌介はスパダリでありながらちょっとキモい部分もあるのですが、私はそういうちょっとしたキモ要素が好きなので個人的にはツボでした。少しネタバレになりますが、キモいことをしてしまう原因を作ったのは瀬乃なんですよね。
瀬乃がそういう行動を取るのは過去のトラウマやある人からの教育によるものなのですが、とにかく凌介は瀬乃にずっと裏切られ続けていて、立てたフラグを延々折られているのでちょっとおかしくはなっているんだと思います。
作中で瀬乃から何されても気にならない、みたいな凌介の台詞があるのですが、これが何だかとても可哀想で幸せになって欲しいなーと思いました。報われて本当に良かった。凌介が諦めていたら、このお話は悲恋で終わっていたと思います。瀬乃の中では最初から終わっている恋という感じでしたしね。
なんてことを書いていたらCD二作目発売の速報が入っていました!やったー!早速予約しました!
一作目が単行本一巻分の内容だったので、次は二巻のストーリーが収録されるんだと思います。二巻からも見所が多いですからねー。ちょっと泣いてしまうかもしれない。そして一巻と同様に続きが気になるところで終わるので、三作目のCDが出るまではかちかち山のたぬきみたいな気分で転げ回りそう。
でも終わると寂しいんですよね。すぐ出して欲しいのに一生続いて欲しい、そんな気持ちです。
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