箱プレイ

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五周目隠し終了

 ネタバレあります。
 プレイメモは、ほぼ毎回ネタバレがあります。
 隠しキャラは、ウキョウさんでした。このルートには、ストーリーの謎解きがあります。
 主人公は8/1に爆発事故に巻き込まれ、回復しないまま25日に亡くなるのですが、その運命を覆すため、ウキョウは神の力を借りて、主人公が生きている別の平行世界へと移動することにしました。この神はオリオンの主で、オリオンは偶然主人公にぶつかったわけでなく、神の力に引き寄せられた結果に起こったものだそうです(神が意図的に引き寄せたわけではないようですが)。
 つまり、全ての発端はウキョウの「主人公が生きていることを見届けたい」という願いだったのです。

 ウキョウさんの設定は、イザナギやオルフェウスみたいだなあと思いました。結局亡くなった者は戻らない、というのが神話の結末ですが、このゲームでは、たくさんあるバッドをかいくぐれば、最終的に主人公はウキョウさんのもとに戻ります。グッドエンドがあって良かった。
 バッドが多い理由は、その世界では主人公は死んでいなければいけないからです。昔、小説で事故死する人物がそのことを知り、事故現場に行かずに家にいたら家で死ぬ、という話がありましたけど、アムネシアでも死の運命から逃れらることは相当難しいようです。

 そんな感じのウキョウルートですが、このルートで主人公が置かれている状況は、他キャラのルートでのウキョウが置かれていた状況と同じなのです。つまり、他キャラのルートではウキョウは本来存在しないため、イレギュラーな存在となり、世界は彼を排除しようとするのです。
 こうして自分が死んだり、主人公が死んだりするのを目の当たりにしていたせいで、裏ウキョウというもう一つの人格が生まれてしまったようです。このウキョウは自分の代わりだったり、あるいは単純に自分の呪われた運命の発端となった主人公を恨んだりなどで主人公を殺そうとします。

 ウキョウ編はこんな感じの設定でした。シナリオが丁寧に描かれていて、分かりやすかったです。
 設定的にはわりとよくありますよね。神話などがやっぱりベースになっているのだと思いますが、昔から面白いと思われてきた要素がたくさん入っていると思います。結構直球な内容だったので、私は好きです。直球や王道はいいものだ。メイドカフェとか、ファッションモンスターの辺りに遊びがあるので、古くさくはなってないのもいいゲームだなと思います。
 意外とエロ展開にならなかったのも良かったなー。乙女ゲーにエロはいらない派なので、その辺も安心してプレイできました。

 ウキョウさんに関しては、他ルートで殺されたりもしているので、攻略対象…?って感じでしたけど、もともとは彼が主人公に「会いたい」というのが発端だと思うので、もうそれだけで許すとしか言いようがないな。お前のために、みたいなのではなく、あくまで自分のために主人公を助けたい、主人公に会いたい、という感じなので、そういうのには弱いです。
 お前のためとか言い出したら一気にしらけるんですけどね。だからトーマにはしらけたのかもしれない。エゴイスティックな執着の方が納得できるんですよね。俺が幸せになりたいからお前といる、っていうのが良いです。トーマも本当はそんな感じなのに、素直になれよ。
 俺といえば、素のウキョウさんは「俺」、裏ウキョウさんは「オレ」って言うんですね。

 最後にウキョウさんを許すか許さないか、という選択があるのですが、許さないは選べないよなあ…。
 そのままでいれば自分の世界で普通に生きて行けたのに、主人公を生き返すために世界まで超えて、そこで主人公が他キャラとくっつくのを見届けたり、自分は死んだり、主人公を殺してしまったり、なんて過酷な状況を一人でやってきた人に、余計なお世話だよって言っちゃう感じじゃないですか。主人公を殺してしまったら、絶望して別の世界に移動したみたいだけど、他人に殺されるより自分で殺す方がショックが大きいですよね。
 グッドエンドではウキョウさんの願いが叶ったので、裏ウキョウは成仏できたのかもなと思いました。裏も一応、主人公のことは愛してるみたいなことを言うのがまたせつない。

 ところでFCの子に殺されかけた時、主人公はオリオンに「感覚の共有を切って」と言うのですが「キミが苦しい思いをするなら、ボクも同じだけ苦しむ!」と言うオリオンさんがかっこよすぎて震えました。さすがオリオンさんや。でも感覚の共有は切って欲しい。自分のことは自己責任で仕方ないけど、子供を道連れにするわけにいかないよ。
 あと、ウキョウさんの「くっ、静まれ、俺の右腕…!」みたいなスチルがあって、そこでは笑ってしまいました。

 そういえば、トーマとシンが出てくる回想があったのですが、シン「とーま、おようふくぬれちゃった」っていうのが可愛すぎてもうね…。シンさん、昔は可愛かったなあ。男の子の年下って、女の子から見るとものすごい年下って感じがするから、あんまり恋愛って気分にならないのも仕方ない気がする。
 シン「て、つないで」ってトーマに言うシーンもあるのですが、変な声が漏れました。あー。私には年が離れたいとこの姉弟がいるんですけど、弟の方がこんな感じだったなー。子供は年上と手を繋ぐもの、という感覚が可愛い。

 こうして全員プレイし終えると、ウキョウルートのシナリオが一番好きだなと思いました。
 ショートストーリーではちょっと来るものがありました。残した子供が心配で死ねない母幽霊的な可哀想さがあるんですよね。素の状態もあまり正気とは思えないので、彼が本当に回復することはあるのかな。
 グッドエンドでは、最後にあの二人組が出てきたことで、逆にウキョウも主人公もどっちも死んでしまったのかな、と思ったのですが、それはそれでいいのかもしてません。一緒にいられるわけだし。
 まあ、普通に生きていると思いますけどね!長生きすればいいと思います。

 というわけで、LATERにのりこめー^^したいと思います。
 スチルもEDもご褒美スチルもゲットしましたしね。ケントには、メガネの重要性について一晩かけて説教したい。
 あと、ウキョウ編はリンダキューブにおけるシナリオC的なものだなと思いました。真ルートというか、ゲームの設定を全部説明するルートではあるけど、ボーナスシナリオ的というか、隠しで出てくるのがちょうどいい感じ。隠しがつまんないとがっかりですからね。
 華ヤカでも隠しは設定を説明し、しかもタイトルとも関係がありましたし、ノベルゲーでの隠しの扱いは重要だなと思いました。GSとかだと隠しは本当におまけってくらいなんですけどね。
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