箱プレイ

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AMNESIA(PSP)

AMNESIA

シナリオ   …■■■□□
システム  …■■□□□
グラフィック …■■■■□
キャラクター…■■■■□
一番好きなキャラ…イッキ

良い…独特の世界観、デザイン、音楽、可愛い主人公
悪い…周回プレイ前提なのに、スキップが遅い


区切り


《総評》


  • 例えるなら、ミニシアター系の作品

  •  もともと大ヒットを狙ったのではないことは、キャラの服のデザインを見ても分かりますが、こぢんまりとはしているものの丁寧に作られた良作です。
     デザインも音楽も設定ときちんと合っていて、コンセプトがはっきりしています。攻略対象のおしゃれをこじらせた感や、メイドカフェでのバイトなどサブカル系の要素はあるのですが、キャラ設定やストーリーは比較的王道なので、サブカル要素がいいスパイスになっています。

     それと、これはわりと珍しいと思うのですが、攻略対象が全員、中の人の演技も含め、中性的なキャラに仕上がっています。普通は一人くらい男らしいキャラがいるものですけど、アムネシアではみんな中性的で、これがいい具合に非現実的なので、記憶喪失という不安定な世界にうまく馴染んでいると思いました。
     攻略対象は少なめで、一ヶ月という期間も長くはなく、しかし物足りないというほど短くはなく、もう少し見たいような、ちょうどいいような、いいバランスで仕上がっています。
     良作を目指し、良作に仕上がった、そんな作品だと思いました。

  • 軽い読み物として最適

  •  良い意味で、ライターさんの個性があまり見えないシナリオだと思います。印象に残るセリフはそれほどありませんが、シーンはパッと浮かぶので、うるさくないのです。個性が強い場合、合うならいいのですが、合わないといちいち文章で突っかかるので他人には薦めにくいんですよね。アムネシアは比較的多くの人に薦められる作品だと思います。
     それと、一部のキャラのシナリオには神話がモチーフなのかな、と思えるものがあったので、全体的に神話や童話的な雰囲気も感じられました。プレイ前はミステリー要素の強い作品なのかと思っていましたが、私はファンタジー要素の方が強いなと思いました。

  • うざかわいい

  •  ナビゲーター役のオリオン含むキャラ全員、ベースは「うざかわいい」です。うざいところもあるけれど可愛いところもある、という感じです。うざさと可愛さは、プレイヤーの好みによって多く感じたり少なく感じると思いますが、うざいところのないキャラはいません。
     私はうざかわいい、というのが一番好きなので、どのキャラもみんな大好きですけど、しっかりした大人が好き、甘ったれは嫌い、みたいなタイプの人にはいまいちかもしれません。

  • こういう人にはオススメできない

  •  説明不足のところもありますし、よく分からなかったな、という部分もあるのですが、そういう細かいところがはっきりしないのはもやもやしてやだ、という人にはオススメできません。主人公のスチルはいやという人にもオススメできません。
     それと、ほんの少しですがホラー要素やグロ要素もあるので、そういうのが一切ダメという人にもオススメできません。グラフィックでは出ませんので、少し音がするくらいなら平気、という人なら問題ないと思います。びっくりさせるような演出はありません。
     私はバッドもノベルゲーも嫌いなんですけど、それでも楽しくプレイできたので、そういうのが苦手な人でも楽しめるとは思います。

     説明不足のことに関してですが、私はわざわざそういう風にしたのかなと思いました。設定が複雑な場合、ある程度説明の時間が必要になりますが、そういうのを長々すると、物語への没入感が失われることもありますしね。全てネタ明かしをしないことで余韻も残りますし、記憶喪失という設定ともうまく合っていますので、このもやっと感をそのままにするのが、アムネシアを楽しむコツなんじゃないかな。
     最後でも相変わらず背景はぼんやりで、記憶が全て蘇り、世界が鮮やかになった、という演出はなかったので、やっぱり主人公の記憶の一部はもやっとしたままなんだろうな、と思いました。
     もしかしたら全て夢なのかもしれない、そんな曖昧な締め方をするところが、この物語の魅力だと思います。

  • オリオンきゅん

  •  オリオンという精霊がナビゲーター役として主人公を導くのですが、彼はずっと喋っています。主人公が無口なので、その代わりに喋るのです。
     例えると、GS2の遊くんとか、P4のクマみたいなのがずーっと喋っている感じです。私はこういう明るいキャラが身近にいる感覚は好きなので嫌じゃないんですけど、これは好みがはっきり分かれるなと思いました。

  • 乙女ゲームとしてはどうなのか

  •  これから二人の関係が始まる、みたいなところで終わる場合も多々あるので、糖度としてはそうでもないかな、という印象ですが、意外と満足感はあります。キャラ萌えもそこそこあります。
     もっとがっつりいちゃいちゃ甘いのが見たいんだよ!という人にはさっぱりしているかもしれませんが、冗長にならずに綺麗な終わり方だったので、私はこれはこれでいいかなと思いました。ニヤニヤできるシーンもそこそこあります。

     同じオトメイトの作品と比較してみると、華ヤカはイラッとすることもあるもののキャラ萌えも激しかったのに比べ、アムネシアはイラッとすることはほとんどない代わりにキャラ萌えは穏やかでした。萌えはするんですけど、フフッてなるくらいの感じです。ですので、疲れている時にもアムネシアはそんなに負担にならないと思います。
     それとこれは好みによって全く違う意見になると思いますが、アムネシアの主人公は可愛いです。主人公推しと言っていいのか分かりませんが、スチルにはドーンと主人公の顔が出ますし、主人公はモテモテですし、主人公可愛い!って思わずにいられないシーンが結構ありますので、無個性主人公が好きな人には、ちょっと厳しいかもしれません。


    区切り


    《キャラ雑感》


    シン
     一番正しくて、一番優しい人。
     結構厳しいことも言いますけど、自分にも厳しい人だし、彼は自分の苦しい状況を乗り越えた人なので、私みたいなグダグダした人間には眩しすぎて直視できません。しかし彼が苦しい状況を乗り越えたのは彼一人の力でなく、主人公やトーマの支えがあってのもので、それを言ってくれるのがまた熱い。
     しかしなあ、トーマよ…。シンさんは主人公のことももちろんだけど、トーマのことも本当に考えているので、お前もうちょっとさあ…とトーマには思ってしまう。

     シンさんが冷たい人だったら多分悩まなくて済んだのだろうに、優しい人だからいろいろ悩んで気の毒です。シンさんは悪くないのにな。
     トーマとシンの関係はカインとアベルみたいだなあ、と思います。そっくりなわけじゃないんですけど、嫉妬と愛と憎しみが渦巻く関係というか。結局この二人の関係がまずくなった理由は主人公の存在なんだけど、この二人が深く結びつく理由もやはり主人公の存在だろうから、もうこのまま解けない糸のような関係を続けていくしかないのでしょう。
     普通に仲良しになってもらいたいんだけどなあ。

     ちなみにシンさんは、他の人のルートでもいい人でした。眩しすぎる。


    イッキ
     一応イッキが一番好きなんですけど、他のキャラもみんな好きです。イッキをなぜ他のキャラより好きになったのかと言うと、見かけです。髪型などが可愛いです。でもスチルはいまいちだったなあ。立ち絵は可愛い。
     あーでも性格も可愛いな…。プレイ中は結構イライラしたんですけど、待ち合わせ場所に行くのに走ってきたり、キスしようとするのに結局しなかったり、どうせ僕のこと好きじゃないんでしょ、みたいな感じとか、一人称が「僕」っていうのとか、寂しがりで甘えたさんなところが可愛いと思います。
     くっ、何だか悔しい。

     だめな人だな!とイライラしながら、はよご飯食べなさいよ!洋服もちゃんと着て!忘れ物ないの?!髪の毛後ろはねてるよ!襟変な風になってるから鏡で確認して!とか世話を焼きたくなります。
     おかしいな…。私は面倒くさがりやで、世話がかかる人は嫌いなんだけどなあ…。わりとイッキさんってほっとけば何でも一人でできそうだけど、構って欲しくてだらしないふりをしそうですよね。そういう構って攻撃には全力で応えます。


    ケント
     意外といいぞ、このメガネ。
     アニメで爆笑したのでゲームを買ったのですが、ゲームの方が笑えるシーンが多かったです。真面目バカって感じのキャラなんですけど、ユーモアを理解しないわけではないので、ちょっととぼけた印象の人です。
     彼といるとイッキもアホの子みたいにはしゃぐし、どっちも子供なんだなあ…。本当は子供なのに、女の子とつきあう時には大人みたいな顔をしないといけないし、女の子の頼りになるようにしないと、とか思うんだろうな、と思うと、何だか可哀想な気もします。主人公が年下だからそう思うんだろうけど、甘えてもいいんだぜ。
     あと、彼のスチルとEDがアムネシアの中で一番好きです。ノーマルED。


    トーマ
     床の上に正座をさせて、反省を促したい。しかし謝られても、「謝って済む問題じゃないんだよ!」と返したい。
     バッドはとにかく全部ダメだけど、シンのグッドEDでの彼の行動はギリギリ許せました。しかし肝心のトーマルートが許せないってどういうことだよ。トーマは自ルートなのに良くないことをしたよ!猛省しなさいよね!
     物事を複雑に考えすぎなんだよね。ただ好きだって言えば話は簡単だったのに。
     しかしトーマの病んだ目が好きなので、そういう選択肢を選び「ヒョー!きたきた!」みたいな感じで楽しんだので、私は彼を責められない。


    隠し
     愛しい人を黄泉から取り戻すため、地獄巡りを繰り返す人のお話。
     彼の行動は浅はかなところもあったし、その結果ひどいことにもなったけれど、自分のエゴで彼女を取り戻したいと思った、というところが私は好きです。あくまで自分のためで、彼女のためなんてお為ごかしは言わないところが偉い。彼自身も自分の身を削っているのにね。
     死と再生の果てに、何とか一番大事なものを取り戻せて本当に良かったです。この長い物語の締めに相応しいラストだったと思います。
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