Last Escort -Club Katze-(PSP)
シナリオ …■□□□□
システム …■□□□□
グラフィック …■■■□□
キャラクター…■■■■■
一番好きなキャラ…柊
良い…他にない設定、夜遊び疑似体験
悪い…シナリオが薄い、主人公のコレジャナイ感、攻略が分かりにくい
《総評》
これは、ラストエスコートシリーズの三作目です。私はクラブカッツェから始めたのですが、その後2をプレイし、カッツェの方がホストクラブっぽさはあるかなあ、と思いました(リアルのホストクラブは知らないので、想像ですけども)。
お店に行くとお酒の話を聞けたり、ホストを指名しておしゃべりしたりするのですが、最初から姫扱いや糖度高めでちやほやされますが、基本全部営業です。
まあ、最初の営業の甘い感じから、ほとんど変わらないキャラの方が多いんですけどね。ここはガラッと変えても良かったな。
まず最初に主人公は、仕事でホストクラブ経営のアイデアを提供する、という依頼を受け、それがきっかけで営業中のホストクラブに偵察に行くというのが、クラブカッツェで働くホスト+隠しキャラとの出会いです。
彼らにはそれぞれ表の顔があり、ホストクラブで働く理由はお金のためだったり、別の事情があったり様々なのですが、昼も夜も働いて、一体いつ寝ているんだろうなどとは考えちゃいけません。イベントで表の顔をしている昼にばったり会う、なんてこともあるのですが、いつ寝ているのか(略)
この表の仕事ですが、気になるのは、表でも普通に稼げてそうな人もいるっていうことです。収入が不安定だろうなって人もいるので、そういう人はともかく、きちんと仕事として成り立っている人は、夜にバイトをするより昼の仕事に全力投球した方がいいんじゃなかろうか…と思ってしまう。どっちも中途半端になりそうだけどなあ。
まあ、最後はホストをやめて表の仕事に戻るので、ホストゲーと言っても「俺はホスト界のキングになる!」みたいな展開は一切ありません。そこが少し寂しいですね。そういうキャラもいていいのになー。
私はPSP版をプレイしたのですが、システムに関しては特に問題はありません。バグなどもありません。でも、人に薦めにくい問題点がいくつかあります。
1.主人公の同年代、年下に向けての口調が完全におばさん(上から目線)
2.プレイ中に攻略のヒントがほとんどない
3.見ていないイベントが見た前提で進行したりなど、フラグ管理の甘さ
4.シナリオの展開が唐突
5.営業からプライベートな関係へどこで変わったのか、態度からは分かりにくい
ざっと思いついただけでこのくらいあります。2に関しては前作も同様なので、このシリーズの宿命なのかもしれません。
でも亞沙斗プレイ時には攻略を見ていたにも関わらずbadになったことがあるので(攻略情報が間違っていたわけではなく、同じ攻略で次はbestになりました)、何か他に条件があったのか、自分がフラグを見落としていたのか分からないのですが、とにかく謎の力が働くこともある、そんなゲームです。
ではこのゲームはお薦めできないのかというと、個人的にはものすごくお薦めしたいのです。
諏訪部順一が好きな人、諏訪部順一が今まで演じたことがないようなひどい(※褒め言葉です)役を見たい人、セクハラとかエロではない、単なる下ネタ好きのおっさんを落としたい人、そういう人には全力で「クラブカッツェ、いいですよ!」とお薦めしたいのです。
諏訪部順一さんはプロだわ…と、尊敬するほどに、この役はひどいです(※褒め言葉ですよ)。セクハラとかエロとかタラシキャラなんて普通にいますけど、そういう甘っちょろい話ではありません。単なる下ネタです。
乙ゲーじゃなく、もう店長(cv諏訪部順一)ゲーと呼んでもいいのではないでしょうか。
衝撃を味わって欲しいのでネタバレはしませんが、店内会話が本当にひどいです(※褒め言葉ですとも)。このゲームのCERO:Dは店長のせいだと思います。しかもエロに関してというより、下ネタのせいじゃないかな…多分そうだよね、店長ずっと下半身の話しかしてないよね…!そんな感じのゲームです。
厳密に言うと、私の乙ゲー初体験は昔やった初期のアンジェリークですが、あれは国盗りものとしてプレイしていたので、男性キャラとの恋愛目的でプレイしたゲームは、クラブカッツェが初です。このゲームがきっかけで乙ゲーにはまったせいか、その後もネタキャラを求めてうろうろするような体質になってしまいました。店長のせいなので、責任を取ってもらいたい。
でもネタキャラのくせに、もともと大人でまともなので、最後もきちんとしているんですよね。何か店長のくせにかっこいい…と思ってしまい、悔しくてたまりません。
店長ルートだと、相手が年上なせいか、主人公がおばさんっぽくならなかったのも良かったです。
しかし店長みたいなタイプはどうでもいい、という人にとっては、パッとしない内容だと感じるかもしれません。他のキャラも可愛かったりかっこよかったりするのですが、いわゆる定番のキャラですし、シナリオが特別凝ってるわけでも、システムが特別優れているわけでも、気楽にプレイできるわけでもないんですよね。ホストゲームをやりたいなら、多分前作の方が面白いです。
ただ、乙ゲー出演がそんなに多くないキャストの方もいらっしゃるので、その方のファンだと楽しめる部分もあるかな。それと、店長みたいなキャラが嫌いな人には完全に地雷ですので、下ネタが一切ダメ、という人にはお薦めできません。
クラブカッツェ後に2をプレイしたのですが、クラブカッツェがほぼ完全にホスト対主人公(主人公に仕事を依頼してくるキャラもいますが)で、主人公の普段の生活はよく分からないまま進んでいくのに対し、前作では主人公の職場の人、ホストとの関わり、ホストの人間関係、おまけとして主人公の部屋の模様替えなど、生活をしている感じがよく出ているんですよね。
基本的に攻略情報の少なさは2も同じなんですけど、2の方が世界に広がりを感じました。
でもホストクラブ内での会話の種類が前作ではものすごく少ないのに対し、クラブカッツェではその点が改良されています。一周プレイしただけだと、ダブらないくらいはあったかな。
前作ではホストクラブの絡んだ乙ゲーという感じでしたが、クラブカッツェはホストクラブ体験ゲーム、というくらい、ホストクラブの部分に重点が置かれています。
同じ会社からドリームクラブというキャバクラゲームが出ていますが、あれのホストクラブ版という感じかな。ドリクラの方がやれることが多そうですけども。
できるだけ余所様のレビューも見てよく考える必要がありますが、店長が気になる人と、キャストに好きな声優さんがいる人には楽しめると思います。
ホストと遊ぶゲームをしたい、という人にもそこそこ楽しめると思いますが、前作よりはホストクラブ度は上がっているものの、ホストクラブゲームとしても中途半端な出来なので、それだけを目当てにするならいまいちかもしれません。逆にあんまりホスト度が高いとちょっと…という人でも、それなりに楽しめるかな、と思います。
一般的にお薦めできるかどうかと言ったら、お薦めはしにくいゲームです。乙ゲーをだいぶプレイし、今までになかった変わったゲームをしたい、という人がネタを期待してプレイする、というくらいのゲームだと思います。
ただ私にとっては、このゲームは三指に入るほど好きなゲームです。
《キャラ雑感》
・つばさ
きまぐれ猫という設定みたいですが、あまりそういう感じではなかったです。きまぐれというより、どこか冷めた感じかな。後半は病んだり、主人公がいらないことを言うせいで余計病んだり、主人公との相性はあまり良くないと思いました。
つばさ自身は繊細で可愛い感じのキャラでした。意外とこういうタイプって他のゲームではあまり見かけない気がしますが、どうだろう。外見的にもお気に入りです。
・亞沙人
攻略に挫折しそうになったキャラ。攻略し終わった時には、「もう攻略しないわ…」と思うくらい疲れましたが、キャラとしては非常に可愛らしいので好きです。フラグ管理等がksすぎるだけで、亞沙斗は何も悪くない。
限定版についてるドラマCDでも、ゲーム内の共通パートでも、最も輝いているキャラでした。クラブカッツェのマスコット的存在です。可愛い系なのに体が大きいとか、好みすぎてつらい。
・レイ
亞沙人の次にフラグ管理が大変でした。暗い過去を持つせいで不安定なところもあり、親しくなると病んだりエロくなったりしますが、登場シーンや店での対応は、一番ホストらしいホストだと思いました。
イラッとしない程度の上から目線というか、何かホストと客の関係ってお互い少しバカにしあってる雰囲気があると思うんですよね。レイはそういうタイプのホストなので、この辺がSキャラなんだろうなと思いました。
・三ノ宮柊
下ネタ店長。
公式では「おっとりサディスト意地悪地獄」とか書いてありますけど、別にサディストでも意地悪でもないです。おっさん風下ネタを抜いたら、普通に大人で普通にプロのホストで普通の接客業って感じで、非常にまともなんですけども、下ネタ成分が80%くらいを占めているので、意外ときちんと仕事をしていることには目がいきません。
でも、年がいってる私から見ると店長のふざけ方はちょっと子供っぽく見えて可愛いと思うのですが、リアルで若いお嬢さんから見ると、うざいと思われそうだなあ…。そんな感じのおっさんっぽさです。
ただそれほどしつこく下ネタをねじ込んでくるわけではなく、ちょこちょこと合間に挟んでくる程度なので、下品でうんざりってほどではないんですよね。やっぱり中の人の演技が素晴らしいというのが大きいと思います。これは下ネタの革命です。
他のキャラは未攻略なので、攻略したら追加していきたいと思います。
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