DRAMAtical Murder
シナリオ …■■□□□
システム …■■■■□
グラフィック …■■■■□
キャラクター…■■■■□
一番好きなキャラ…蒼葉
良い…演出、音楽、デザイン、キャッチーで明るい雰囲気
悪い…シナリオが薄め
《総評》
ドット絵やファミコン風のピコピコ音などの演出が凝っていて、BLゲームというより一般向けのゲームに近い雰囲気の作品だなと感じました。それぞれ変わった事情を持つキャラ達が集まってワイワイ何か一つのことを成す、という設定が好きな人には、楽しめると思います。
デザインや音楽も素敵なので、プレイしていて楽しい気分になれるゲームでした。私はニトロのゲームもキラルのゲームもプレイしたことがなく、今作が初めてだったのですが、出会えて良かったです。
碧島という沖縄みたいな島を舞台に、ジャンクショップ店員と、犬と、美容師と、ハッカーと、変人と、犯罪者と、ヤクザなどと繰り広げられる、愛と冒険のストーリーです。
時代は恐らく近未来ですが、主人公達は今でも古く感じるくらいの、レトロポップな雰囲気の地域で暮らしています。しかしこの碧島には、ある財閥が作ったセレブが住む自治区のような地域もあって、主人公達はその地域に入ることができません。この二つの地域を巻き込んでの戦い、というのが軸になっています。
主人公の蒼葉は一応ちょっと可愛い設定ではあるみたいですが、わりと普通で、変わった技能はあるものの、神に愛されている系の技能というほどでもなく、端的に言うと、うだつが上がらない感じです。何となくぼんやりというか、モタモタしているんですよね。そこがいい。
私はどうもパッとしないけど癒される、みたいなキャラが好きなので、蒼葉は最初から好きなタイプのキャラでした。あと蒼葉が祖母と二人で暮らす家は、こぢんまりしていて生活感があるので、背景を見ているだけでも楽しかったです。
シナリオがちょっと物足りない、というのは購入前に参考にしたレビューでも書かれていて、実際自分も同じように感じました。謎が随所に散りばめられているのですが、はっきりした答えが出ない物もいくつかありましたし、設定はいいのに生かしきれていないと感じる部分もありました。
でもプレイを終えた後に面白かったと感じたので、きちんと一定の水準はクリアしていると思います。物足りなさは確かにあるのですが、この物語が面白いからこそもっと見たい、というのもあると思うのです。面白くなければ、どんなに短くても長いと感じるものです。
じゃあ薄くなかったのかと言うとそんなことはなく、私がプレイした他のBLゲームに比べたら薄い方だと思います。しかし萌えるシーンもいくつかありましたし、演出などのクオリティを考えると、シナリオだけでなく、ゲーム全体の雰囲気を楽しむという方向で作られた作品なんだと思いました。
キャッチーな雰囲気の作品ですし、good EDはどのルートでも明るく終われるので、BLゲームは初めてという人にもプレイしやすいのではないでしょうか。特にこの、どのルートも明るく終われるというのは個人的にすごく大事なことだと思っているので、それだけでもこの作品は偉いと思います。
上記の通り、good EDは明るく終われるのですが、badはそういうわけにはいきません。グロ耐性がほとんどない私でも見られる程度ではあるのですが、猟奇的な展開もあるので、そういうのは一切NO!という人は要注意です。
ただ、わりと物理的で精神に来る感じではないので、後に引きずるほどではないと思います。あと、エロとグロが同時に来るようなシーンもあります。
重要なのは、ミンクとクリアの位置です。糖度が高いのは紅雀とノイズで、ミンクは糖度は高くないですがエロはそれなりにあって、クリアはエロも糖度もそこそこでした。
個人的には、クリア→紅雀→ミンク→ノイズ、という流れをオススメします。私がこれと同じルートで進行したのですが、ミンクが結構きついルートだったので、ミンクを緩和するために紅雀とノイズで挟む必要がありました。
でも後半に糖度高めで行きたい人は、ミンク→クリア→紅雀orノイズの順がいいと思います。紅雀はbadもそれほどきつくはないので、badまで含めると紅雀ラストでもいいかもしれません。
《キャラ雑感》
・蒼葉
きゃわいい(真顔)。
とにかく可愛いです。ちょっと舌足らずな感じとか、モタモタしてる雰囲気とか、ケンカがある程度強い設定らしいのに全然そんな風に見えないところとか、全て可愛い。具体的にどういう可愛さかというと、冬のスズメみたいな可愛さです。
BLゲーの総受主人公の例に漏れず、彼も攻略対象を優しく受け止める癒やし系なのですが、攻略対象だけでなくプレイヤーも癒されました。お尻が小さいのも可愛いし、「〜だよ」って口調も可愛いし、可愛さ100%過ぎて生きるのがつらい。
・蓮
OPを初めて見た時は変な声が出ました。あのあんよの動きはもうね…。あんな凶器は許されないですよ。公式で絵を見た時は特に気にしてなかったのですが、ゲーム画面で見ていると可愛すぎて悶絶しました。
意外と動物が可愛く見える作品って少ないですけど、蓮きゅんは素晴らしかった…。私の中のレジェンドです。もう、ずっと犬でいい。
・紅雀
幼馴染み枠。幼馴染みと言っても、本当につきあいがあったのは小さい時だけで、数年ブランクがあった後にまた最近再会した、という間柄です。昔好きだった子と同窓会で再会し、焼けぼっくいに火が点いた的なルートでした。同学年じゃないですけども。
幼馴染みという属性はあまり好きじゃないし、色で言うと赤のキャラにときめくことが今までほとんどなかったのに、終わってみたら一番好きな攻略対象になっていました。BLゲーに関しては、本当に予想が当たらないな…。
子供時代のスチルもワァー…となりましたが、ラストもワァーとなりましたし、badもどこか甘くて妙に萌えました。攻略が難しかったですけど、楽しいルートでした。
・ノイズ
ピアス、年下、ちょっとオモチャっぽい雰囲気の格好、CVなど全て好みのタイプだったので、絶対好きなキャラだと思い最後に取っておきました。実際ノイズもすごく萌えるシーンがあったし、badがそんなにきつくなかったのは良かったんですけど、最後だけちょっと納得がいかないんですよねー。ああいうラストじゃない方が良かったなあ。
まあでも王子系のキャラですし、やっぱり素敵です。そして年下攻というのはいいものです。私は年下攻が大好きなのですが、ノイズルートは年下攻のいいところをきゅっと固めたようなお話でした。
・ミンク
ああいう始まりとか、ああいう展開は予想できなかったなあ。最後までプレイしてもやっぱりちょっと怖いのですが、いい人だとは思います。でもやっぱり怖い。泣いてる子供をあやそうとして近づいたら、余計泣かれるタイプの人だと思います。
この人の本領は次のFDで発揮されるので、今作ではおとなしい印象でした。
・クリア
ドラマダ購入の決め手は、クリアの裸エプロンのCGでした。何かすごく残念な感じがしたのですが、実際ゲームで見ても残念な感じでした。こんな嬉しくない裸エプロンも珍しい。
知り合いに見せた時もやっぱり一番最初にクリアに反応してましたが、ガスマスク姿って目を引きますよね。だので、キャラデザイン的にはクリアが一番好きです。あと、蒼葉との組み合わせが可愛い感じなのも好きです。
・ウイルス&トリップ
この二人については、ネタバレを多く含むので語れることはあまりないのですが、やっぱり声がいいんですよね、二人とも。購入前に絵で見ていた頃は、メガネキャラということにしか反応しなかったのですが、プレイし始めたら第一声でワァー(戦慄)となりました。
もちろん他のキャラも声はいいんですけど、この二人は声だけのシーンもあるので、やっぱりそこは言及しておきたい。エロいです。
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