志賀編
ハッピーエンドは意外と、単なるバカップルになる気がします。
そんなわけで恒例の洋館で一緒に暮らす展開になったわけですが、軽い鬱状態の詩生が何もする気にならん、とダラーっとしてたら、志賀くんに「その顔をやめろ」と言われてしまいました。元気はつらつな詩生を見たいらしい。そんな志賀君に対し、「だったら部屋に来なければいいのに」と思う詩生にクスッとなりました。そりゃそうだけど、気になるんだよ!察してやって!
よく考えると、攻略対象はみんな詩生の子供時代からつきあいがあるんだな。私は動物が好きなので、子供時代編なら双子が一番ほっこりしましたけど、やりとりが面白いのは志賀君かなー。
志賀「ぐったりした人間って何をしたら治るんだ」
ジーク「腹減ってんじゃないの」
志賀「食べろ」スッ
詩生「え」
志賀「人間は野菜と動物の死肉を混ぜ合わせたものを食べるのだろう」
お、おう。せやな。
焦げたまずそうな物を詩生に差し出す志賀君でしたが、手作りらしい。なにこのほっこり展開。ある程度予想してはいたけど、やっぱり面白いな、志賀君…。
そして詩生は自分のことを餌にするつもりならはよ食べろと思っているのですが、志賀君が「違う、伴侶だ」と訂正していたのも何だか面白いです。まあでも、志賀くんの好意に対してお礼を言う詩生はいいこだな。志賀くんは詩生に不便を強いているけど、悪気はないんだよね。ただ自己中なだけで…。
昔、志賀くんを「わんわん」って言っていたのは、志賀くんの姿を見ていないからなんだ。動けないって屋敷の外に出られないってことかと思っていたけど、棺とかどこかに封印されて動けないんだな。窮屈だなー!エコノミー症候群になりそう。
そして詩生は、トラ=志賀くんだと思っていたのか。トラは喋るからね。このわんわんの辺りがよく分からなかったけど、ようやく分かりました。しかし牛尾はかっこいいな。声がまたいいんですよな。興津さん好きなんです。牛尾を落としたい。
志賀「またあのスープとやらを作ってやる」
詩生「まずいからいらない」
ワロタ。詩生は料理上手なので、自分で作りました。志賀くんの見ている前で作ったみたいだけど、「見た目が違う。解せぬ」とか言ってやっぱり志賀君は面白い。
いろいろ会話している内にふと思い当たり、詩生が「心配してくれてるの?」と志賀くんに尋ねると、「そうだ」と直球で返されました。天然だ。
???「名前はない」
小詩生「つけてあげる。クロは?」
???「もっとかっこいいのにしろ」
小詩生「フィンスは?」
???「それならいい」
もしかしたら、クロだったかもしれないんだな…。なにこれ、じわじわくる。こんなかっこつけてんのに、クロとかオチ担当にも程がある。というわけで、大神一族にやられないためにフィンス(志賀くん)を連れて町を出ることにした詩生なんですが、ジークも合流し、三人で行動することになりました。
とりあえず定期的に兄に連絡することになったのですが、なぜか電話が繋がりません。翌日電話すると宇佐が出て、兄が倒れたと言われたため、単身戻ることにした詩生ですが、これ罠っぽいなあ。でも宇佐はいい人だしなーと思いつつ病院に着いたら、牛尾もいました。\(^o^)/詰んだ。
その後大神家に運ばれた主人公は、体の自由を奪われ、食べられることになりました。人魚みたいなことになってる。西洋だと姫なのに、東洋だと肉を食うとか、発想の違いがすごい。西洋で船を沈める魔物がセイレーンなのに対し、日本だと船幽霊だったりするのも面白い。船幽霊はひしゃくで水を船に入れてくる悪いやつです。まあ西洋もクラーケンとかいるけど、あれダイオウイカみたいなやつなんだろうな。
多分フィンスが助けてくれるんだろ、と思ったら骨まで砕かれてしまい、生まれ変わったらまた一緒になろうねって展開なんでは…と思ったら、一応ギリギリ助けに来てくれました。危ないところだった。感覚を共有していたせいで助かったのかもしれない。
みんな自分勝手だよなー。自分の物にならないと攻撃してくる人ばかりだよ。そう考えると兄だけだな、味方は。フィンスもまあ一応、攻撃はしてこないか。自分勝手だけど。
兄はどうなっただろう。兄に何かされていたら嫌なんだけど、このルートだと兄は長くないんだろうなあ…。そう考えると兄ルートが一番いい気もする。
詩生「フィンスの目的のために私が邪魔になったら?」
フィ「お前に関することでお前が邪魔になるとかありえない」
詩生「じゃあジークさんだったら?」
フィ「消す」
ジーク、涙拭けよ。車まで出してくれて、意外といい人なのに。その後、フィンスに抱っこされたまま眠った詩生が目覚めると、フィンスも目を瞑っていたのですが、これは詩生の真似をしただけみたいです。なにこれかわいい。
兄は入院していませんでした。兄にも裏切られたらどうしよう…と詩生は不安を感じますが、兄はガチで世界中を敵に回しても詩生の味方でいると思うので、大丈夫だと思います。兄の不安要素は健康面だけだが、兄ルートですら長生きする気がしない。
その後、ひとときの休息という感じで二人で買い物をするのですが、下着を買いに行ったら「脱がしやすいからこれにしろ」とフロントホックのブラを指定するフィンスであった。着替えの時、大変だったんだろうな…。
でもまあこのままでは済みませんよねー。遠吠えが何となく聞こえていたのですが、やはり捕まりました。もうどちらかが死ぬまで争うしかないんかな。
ここでやっと、兄に電話が通じました。でも兄は「どうして連絡をくれなかったの?」と言うわけで、どうも回線を乗っ取られていたみたいです。遠吠えはずっと追いかけてきているし、発信源を探って追われている気がする。動物なのに、ハイテクを駆使しやがってー。
【悲報】ジークは裏切者。
お前が犬に情報を売ってたのかよ!ろくでもないやつだな!まあ詩生の血に狂った結果らしいのですが、詩生はジークにさらわれて血を吸われることになりました。そこにフィンス登場です。激おこだよ。
そこに犬も来て、ジークの罠で詩生は捕まり、詩生を生かしたいならフィンスが死ぬしかなく、フィンスはその要求を呑みました。で、ジークも犬に倒されるわけですが、杜松と牛尾もジークと共に死ぬ道を選びます。ここで気分は萎え萎えですよ。動物が死ぬ展開とかちょっと。でもサルを逃がしてくれて良かった。まだ子供だし…。
そんなわけでフィンスは滅びてしまったのですが、その後、元の生活に戻った主人公はフィンスの名前を思い出せなくなっていました。双子が消したのかなあ。フィンスに記憶を操作する能力はないと思うし。
でもフィンスは、ちゃんと戻ってきましたよ。数ヶ月後ですけど、良かった良かった。また忘れたのかとか言われましたけど、主人公が健忘症みたいな言い方やめてください!操作されてるんだよ!
フィンスの体って、兄の父なんだっけ?兄ルートはフィンスの対になっている感じがしたけど、双子も対だし、フィンスと兄も対って感じなのかな。
これで一応全キャラ攻略しました。このゲームは、フィンスを描きたくて作った物語って感じですね。三国恋戦記で言うところの、孔明ルートみたいな感じ。ただメインの話というか、順当に行ったらこれが普通のルートって感じがしたのはトラで、これは三国恋戦記で言うところの玄徳ルートみたいな感じだと思います。
一番真相ルートっぽかったのは兄ルートかな。兄ルートは三国恋戦記だと雲長ルートみたいな感じ。フィンスと兄ルートをやれば、この物語の設定が分かると思います。双子編はわりと普通の乙女ゲーって感じでした。シナリオ的に一番面白かったのはフィンスかなー。キャラ的にはリュウかフィンス、どっちかという感じ。
でも、この作品は凡作だと思います。良作には一歩足りなかったなあ。だのでオススメはしにくいけど、まあ短いし、そんな高くもないし、スタッフやキャストに思い入れがあるならいいのかもしれない。吸血鬼ネタはそんなになかったので、そういうのが好きな人には物足りないと思います。吸血鬼というより、フィンスはハデスとか冥界の人っぽいし、主人公は人魚っぽいし、いろいろちょっと摘んでいる感じなので、一つ一つがすごく浅い。
これなら神話設定ゴリゴリで押す方が良かったんじゃないかなあ。ついてこられるやつだけついてこいよ!みたいな…。日和った結果、特徴のない記憶に残らない作品に仕上がった、という感じでとても残念です。そこ、もうちょっと掘り下げればいいのにって思う箇所がいくつかありました。
例えば、主人公は完全に大神一族にとって餌にしかならない存在であるとか、双子が最後は一族か主人公のどちらかを選ばなきゃいけない展開になるとか、世界まで巻き込むとか、地獄の蓋が開くとか、そのくらい大袈裟なストーリーにしちゃっても良かった気がするなー。フィンスも結局、大神家と敵対しているだけだから規模が小さいんだよね。世界vsフィンスくらいでも良かったよ。
ぶっちゃけそんな世界に拒まれてなかったよね、この人達。一緒にいると禍が広がってどうしようもないなら拒まれただろうけど、実際は禍を浄化してたし、フィンスはむしろ世界に歓迎される側だと思いました。
隠世の実の辺りはハデスとペルセポネーが元ネタだろうから、もうちょっと冥界と現世を行き来するような話かと思ったけど、全然そんなことはなかったです。フィンス編のラストに主人公がオラオラーと冥界に乗り込み、しょんぼりしているハデスを探しに行くとか、そんな熱い展開があっても良かったな。何だかよく分からないけどフィンスが戻ってきたのを受け入れただけで、結局最後まで、主人公が意志的に行動することはほとんどなかった気がします。
おとなしい女の子キャラは好きなんだけど、ただ人形のようにおとなしいのではなく、おとなしいけど頑張り屋で、最後は根性を見せる的な展開が好きなんですよね。だので、もうちょっと成長したり頑張ったところを見せて欲しかったです。
一応フォローすると、そんなに長くないし、シナリオに破綻はないと思うし、好きになる過程も何となく分かるし、プレイしていてストレスになるようなことはありませんでした。迷っている人には、まあやってみたらと言うと思います。
でも、面白い乙ゲない?と聞かれたら、これが候補に挙がることはないと思います。三国恋戦記は傑作でしたが、同じノリでプレイするとがっかりするので、どっちも未プレイでどっちもプレイしたいなら、先にヴァルプルガをプレイしておくと良いと思います。
そんなわけで恒例の洋館で一緒に暮らす展開になったわけですが、軽い鬱状態の詩生が何もする気にならん、とダラーっとしてたら、志賀くんに「その顔をやめろ」と言われてしまいました。元気はつらつな詩生を見たいらしい。そんな志賀君に対し、「だったら部屋に来なければいいのに」と思う詩生にクスッとなりました。そりゃそうだけど、気になるんだよ!察してやって!
よく考えると、攻略対象はみんな詩生の子供時代からつきあいがあるんだな。私は動物が好きなので、子供時代編なら双子が一番ほっこりしましたけど、やりとりが面白いのは志賀君かなー。
志賀「ぐったりした人間って何をしたら治るんだ」
ジーク「腹減ってんじゃないの」
志賀「食べろ」スッ
詩生「え」
志賀「人間は野菜と動物の死肉を混ぜ合わせたものを食べるのだろう」
お、おう。せやな。
焦げたまずそうな物を詩生に差し出す志賀君でしたが、手作りらしい。なにこのほっこり展開。ある程度予想してはいたけど、やっぱり面白いな、志賀君…。
そして詩生は自分のことを餌にするつもりならはよ食べろと思っているのですが、志賀君が「違う、伴侶だ」と訂正していたのも何だか面白いです。まあでも、志賀くんの好意に対してお礼を言う詩生はいいこだな。志賀くんは詩生に不便を強いているけど、悪気はないんだよね。ただ自己中なだけで…。
昔、志賀くんを「わんわん」って言っていたのは、志賀くんの姿を見ていないからなんだ。動けないって屋敷の外に出られないってことかと思っていたけど、棺とかどこかに封印されて動けないんだな。窮屈だなー!エコノミー症候群になりそう。
そして詩生は、トラ=志賀くんだと思っていたのか。トラは喋るからね。このわんわんの辺りがよく分からなかったけど、ようやく分かりました。しかし牛尾はかっこいいな。声がまたいいんですよな。興津さん好きなんです。牛尾を落としたい。
志賀「またあのスープとやらを作ってやる」
詩生「まずいからいらない」
ワロタ。詩生は料理上手なので、自分で作りました。志賀くんの見ている前で作ったみたいだけど、「見た目が違う。解せぬ」とか言ってやっぱり志賀君は面白い。
いろいろ会話している内にふと思い当たり、詩生が「心配してくれてるの?」と志賀くんに尋ねると、「そうだ」と直球で返されました。天然だ。
???「名前はない」
小詩生「つけてあげる。クロは?」
???「もっとかっこいいのにしろ」
小詩生「フィンスは?」
???「それならいい」
もしかしたら、クロだったかもしれないんだな…。なにこれ、じわじわくる。こんなかっこつけてんのに、クロとかオチ担当にも程がある。というわけで、大神一族にやられないためにフィンス(志賀くん)を連れて町を出ることにした詩生なんですが、ジークも合流し、三人で行動することになりました。
とりあえず定期的に兄に連絡することになったのですが、なぜか電話が繋がりません。翌日電話すると宇佐が出て、兄が倒れたと言われたため、単身戻ることにした詩生ですが、これ罠っぽいなあ。でも宇佐はいい人だしなーと思いつつ病院に着いたら、牛尾もいました。\(^o^)/詰んだ。
その後大神家に運ばれた主人公は、体の自由を奪われ、食べられることになりました。人魚みたいなことになってる。西洋だと姫なのに、東洋だと肉を食うとか、発想の違いがすごい。西洋で船を沈める魔物がセイレーンなのに対し、日本だと船幽霊だったりするのも面白い。船幽霊はひしゃくで水を船に入れてくる悪いやつです。まあ西洋もクラーケンとかいるけど、あれダイオウイカみたいなやつなんだろうな。
多分フィンスが助けてくれるんだろ、と思ったら骨まで砕かれてしまい、生まれ変わったらまた一緒になろうねって展開なんでは…と思ったら、一応ギリギリ助けに来てくれました。危ないところだった。感覚を共有していたせいで助かったのかもしれない。
みんな自分勝手だよなー。自分の物にならないと攻撃してくる人ばかりだよ。そう考えると兄だけだな、味方は。フィンスもまあ一応、攻撃はしてこないか。自分勝手だけど。
兄はどうなっただろう。兄に何かされていたら嫌なんだけど、このルートだと兄は長くないんだろうなあ…。そう考えると兄ルートが一番いい気もする。
詩生「フィンスの目的のために私が邪魔になったら?」
フィ「お前に関することでお前が邪魔になるとかありえない」
詩生「じゃあジークさんだったら?」
フィ「消す」
ジーク、涙拭けよ。車まで出してくれて、意外といい人なのに。その後、フィンスに抱っこされたまま眠った詩生が目覚めると、フィンスも目を瞑っていたのですが、これは詩生の真似をしただけみたいです。なにこれかわいい。
兄は入院していませんでした。兄にも裏切られたらどうしよう…と詩生は不安を感じますが、兄はガチで世界中を敵に回しても詩生の味方でいると思うので、大丈夫だと思います。兄の不安要素は健康面だけだが、兄ルートですら長生きする気がしない。
その後、ひとときの休息という感じで二人で買い物をするのですが、下着を買いに行ったら「脱がしやすいからこれにしろ」とフロントホックのブラを指定するフィンスであった。着替えの時、大変だったんだろうな…。
でもまあこのままでは済みませんよねー。遠吠えが何となく聞こえていたのですが、やはり捕まりました。もうどちらかが死ぬまで争うしかないんかな。
ここでやっと、兄に電話が通じました。でも兄は「どうして連絡をくれなかったの?」と言うわけで、どうも回線を乗っ取られていたみたいです。遠吠えはずっと追いかけてきているし、発信源を探って追われている気がする。動物なのに、ハイテクを駆使しやがってー。
【悲報】ジークは裏切者。
お前が犬に情報を売ってたのかよ!ろくでもないやつだな!まあ詩生の血に狂った結果らしいのですが、詩生はジークにさらわれて血を吸われることになりました。そこにフィンス登場です。激おこだよ。
そこに犬も来て、ジークの罠で詩生は捕まり、詩生を生かしたいならフィンスが死ぬしかなく、フィンスはその要求を呑みました。で、ジークも犬に倒されるわけですが、杜松と牛尾もジークと共に死ぬ道を選びます。ここで気分は萎え萎えですよ。動物が死ぬ展開とかちょっと。でもサルを逃がしてくれて良かった。まだ子供だし…。
そんなわけでフィンスは滅びてしまったのですが、その後、元の生活に戻った主人公はフィンスの名前を思い出せなくなっていました。双子が消したのかなあ。フィンスに記憶を操作する能力はないと思うし。
でもフィンスは、ちゃんと戻ってきましたよ。数ヶ月後ですけど、良かった良かった。また忘れたのかとか言われましたけど、主人公が健忘症みたいな言い方やめてください!操作されてるんだよ!
フィンスの体って、兄の父なんだっけ?兄ルートはフィンスの対になっている感じがしたけど、双子も対だし、フィンスと兄も対って感じなのかな。
これで一応全キャラ攻略しました。このゲームは、フィンスを描きたくて作った物語って感じですね。三国恋戦記で言うところの、孔明ルートみたいな感じ。ただメインの話というか、順当に行ったらこれが普通のルートって感じがしたのはトラで、これは三国恋戦記で言うところの玄徳ルートみたいな感じだと思います。
一番真相ルートっぽかったのは兄ルートかな。兄ルートは三国恋戦記だと雲長ルートみたいな感じ。フィンスと兄ルートをやれば、この物語の設定が分かると思います。双子編はわりと普通の乙女ゲーって感じでした。シナリオ的に一番面白かったのはフィンスかなー。キャラ的にはリュウかフィンス、どっちかという感じ。
でも、この作品は凡作だと思います。良作には一歩足りなかったなあ。だのでオススメはしにくいけど、まあ短いし、そんな高くもないし、スタッフやキャストに思い入れがあるならいいのかもしれない。吸血鬼ネタはそんなになかったので、そういうのが好きな人には物足りないと思います。吸血鬼というより、フィンスはハデスとか冥界の人っぽいし、主人公は人魚っぽいし、いろいろちょっと摘んでいる感じなので、一つ一つがすごく浅い。
これなら神話設定ゴリゴリで押す方が良かったんじゃないかなあ。ついてこられるやつだけついてこいよ!みたいな…。日和った結果、特徴のない記憶に残らない作品に仕上がった、という感じでとても残念です。そこ、もうちょっと掘り下げればいいのにって思う箇所がいくつかありました。
例えば、主人公は完全に大神一族にとって餌にしかならない存在であるとか、双子が最後は一族か主人公のどちらかを選ばなきゃいけない展開になるとか、世界まで巻き込むとか、地獄の蓋が開くとか、そのくらい大袈裟なストーリーにしちゃっても良かった気がするなー。フィンスも結局、大神家と敵対しているだけだから規模が小さいんだよね。世界vsフィンスくらいでも良かったよ。
ぶっちゃけそんな世界に拒まれてなかったよね、この人達。一緒にいると禍が広がってどうしようもないなら拒まれただろうけど、実際は禍を浄化してたし、フィンスはむしろ世界に歓迎される側だと思いました。
隠世の実の辺りはハデスとペルセポネーが元ネタだろうから、もうちょっと冥界と現世を行き来するような話かと思ったけど、全然そんなことはなかったです。フィンス編のラストに主人公がオラオラーと冥界に乗り込み、しょんぼりしているハデスを探しに行くとか、そんな熱い展開があっても良かったな。何だかよく分からないけどフィンスが戻ってきたのを受け入れただけで、結局最後まで、主人公が意志的に行動することはほとんどなかった気がします。
おとなしい女の子キャラは好きなんだけど、ただ人形のようにおとなしいのではなく、おとなしいけど頑張り屋で、最後は根性を見せる的な展開が好きなんですよね。だので、もうちょっと成長したり頑張ったところを見せて欲しかったです。
一応フォローすると、そんなに長くないし、シナリオに破綻はないと思うし、好きになる過程も何となく分かるし、プレイしていてストレスになるようなことはありませんでした。迷っている人には、まあやってみたらと言うと思います。
でも、面白い乙ゲない?と聞かれたら、これが候補に挙がることはないと思います。三国恋戦記は傑作でしたが、同じノリでプレイするとがっかりするので、どっちも未プレイでどっちもプレイしたいなら、先にヴァルプルガをプレイしておくと良いと思います。
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