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金色のコルダ3 AnotherSky feat.神南+至誠館+天音(PSP)

※三本まとめてのレビューです。

金色のコルダ3 AnotherSky

シナリオ   …■■■■■
システム  …■■■■□
グラフィック …■■■■■
キャラクター…■■■■■
一番好きなキャラ…冥加、長嶺

良い…他にないシステム、チビキャラが可愛い、攻略対象を絞ったことでプレイしやすい
悪い…強いて言うなら、もう少し曲数が欲しかった


区切り


《総評》


  • AnotherSkyとは

  •  コルダ3と同じ流れを、主人公が各校に転校するif設定で見ていく、という主旨のシリーズです。購入前はファンディスク的なものかと思っていましたが、それぞれが3と同じくらいの長さで、密度は3よりも濃いと感じました。3では物足りないと思ったルートもASできちんと補完されるので、3で全体の流れを把握、ASで各キャラのルートを楽しむ、というプレイがオススメですが、正直ASが本編みたいなものなので、4が出ている現在、3を飛ばしてAS三本→4と進むのもアリだと思います。
     ただし、あくまでASはifの世界なので、4にすんなり続くわけではなく、3の足りない部分を補完するだけの作品でもありません。時間をじっくりかけられるのでしたら、3をとりあえず一周プレイ→AS3本じっくりプレイ→4と進むのがいいと思います。

     3は未完成と感じるルートがいくつかありましたが、ASは三本とも、ほぼ完璧な仕上がりです。各キャラEDが二種類あり、それも最後だけが少し変わるのではなく、シナリオ自体が変わるという構成です。そして全キャラのシナリオが3よりもいいです。
     3でだいぶ語られたキャラに関しては焼き直しみたいなところもありましたが、それでも丁寧に作られているので好印象でした。3では謎だけ残った部分がASではきちんと語られていたりもするので、もともとASを作るという構想はあったのかもしれませんね。だったら最初からASを出して欲しかったですが、まあ3があってこそのASなのかなとも思いました。

     発売順は神南→至誠館→天音で、三本買うと函館天音ルートが開きます。ですので、DL版ならDL版、ソフト版ならソフト版で全て統一した方がいいです。それとこの三本は発売するごとにボリュームが大きくなっていくので、好きな順でやるのもいいですが、発売順にやる方が戸惑いが少ないと思います。
     星奏のキャラは三本に分散して登場していますが、きちんと攻略対象になっています。その際、主人公は他校生として星奏の人々に関わっていくので、反応が新鮮でした。あと、神南、天音はだいたい3と同じような雰囲気ですが、至誠館は周囲の目が否定的です。いじめのような雰囲気もあるので、そういう空気が苦手な人は要注意です。私も終盤になるまで苛々しながらプレイしていましたが、最後にカタルシスを得られたので、この三本の中では至誠館が特に印象深いです。

  • 不満な点

  •  システムが4/5ですが、これはもう少し曲数が欲しかったことと、やっぱり音ゲーはいらないと思うからです。けれど、2とは違う新しいことをしようという試みは良いと思います。ただ聴いているだけじゃつまらない、音ゲーが好きという人もいますしね。
     それと今回は、至誠館のあるルート以外、選曲がいまいち私の好みでなかったのが残念でした。けれどそのルートでだけ聴ける曲のおかげで、概ね満足しています。正直、不満と呼べるほどの不満はありません。

  • 新たに追加された攻略キャラ

  •  3、4などの正規ルートではサブキャラ扱いのキャラが、ASでは攻略対象になります。攻略したいけどできないのか、と思っていた人には朗報です。この追加キャラのEDは一種類しかありませんが、ボリュームは充分あります。
     特に至誠館の長嶺には本当に最後の最後まで苛々させられ、途中わざとフラグを折ってすっきりしてから再び攻略に戻るという、どれだけ腹が立っているんだよというようなプレイをしましたが、終わってみるとなぜか可愛いと思っていました。AS至誠館は、そういう恐ろしいゲームです。
     長嶺はASで初登場という感じですが、神南と天音はおなじみのサブキャラです。この三人は基本的にみんな感じが悪いのですが、誰のシナリオも捻りがきいていて楽しめました。


    区切り


    《キャラ雑感》


    芹沢睦
     独特な空気のキャラでした。何で従者っぽいのかと不思議でしたが、従者というよりは面倒見がいい人という感じでした。
     正直最後までよく分からない人だなと思っていましたが、主人公とのやりとりが微笑ましかったです。主人公と世話焼きとの組み合わせは好きです。


    長嶺雅紀
     割りたいメガネ。こんなに苛々したキャラも、その苛々が最後にはスッと許せたキャラも初めてです。別に彼の言い分が正しいとも思わないし、共感できるわけじゃないのですが、シナリオが本当にうまかったとしか言いようがありません。
     マイナスからのスタート、というのが好きな人には楽しめると思います。


    氷渡貴史
     全く予想できなかった攻略対象ですが、まさかの展開に動揺を抑えられませんでした。何だかんだ言って彼も天音の者なのだなあ…。天音って何かみんな独特の空気があると思うのですが、よく考えるとどのキャラもその学校のイメージに沿っているので、氷渡くんに限ったことではありませんでした。
     腹筋が痛くなるようなシーンも多々あるので、笑いたい時にオススメです。


     函館天音は未攻略なので、攻略後に感想を追加していきます。
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